さいてよ
【科学実験(2)】お茶を淹れるのにベストな水はどれだ!
更新日:2021年1月11日


さいてよです。
今回は科学実験第2弾です。お題は…
「お茶を淹れるのにベストな水はどれだ!」
です。
子供の頃は何が美味しいのか分からなかったお茶。
でも大人になった今では、ゴクゴクいっちゃってます!
もっと美味しいお茶が飲みたい…
ならばどの水を沸かして入れたお茶が美味しいのか検証します。
この記事を読んでもらえれば、明日からあなたもお茶マイスター(?)です!
目次
1.実験方法
【材料】
今回使用する水は下記7種類+水道水の合計8種類です。
一応スーパーで手に入る水を片っぱしからぶち込みました。
ウィルキンソンはお遊びです笑

そしてスペック表がこちら↓です。


そして使用するお茶っ葉は下記の伊藤園の「お~いお茶プレミアムティーバッグ」です。

【お茶の淹れ方】
お茶の淹れ方はお茶っ葉のパッケージに書いてあった下記の推奨方法に則ります。

【味の評価方法】
そしてこんな感じ↓でお茶が完成するので、さいてよとTGの2人で試飲し、

個人個人で香り、甘み、渋みの3項目で3点満点採点し、順位を決め、最後に2人で答え合わせって感じでやっていきました。
2.結果
ということで2人でひたすらごくごく飲んでいきました!
驚いたのは、まじで水で味が全然違うことです。
ほんとにお茶が別物です。
香り、甘み、渋みについて採点したものを下に示します。
(★が多いほどその項目の強度が高いことを示しています)

まず香りについてですが、天然水系が非常に香り立ちがよく、とてもいい匂いがしました。
初めは温度のせいかと思っていたのですが、水道水やevianは香りが漂ってこないのでほんとに違うんだと愕然としました。
続いて甘みですが、これはアルカリイオンの水がダントツで甘かったです。
口当たりも優しく包み込まれるとはこういうことですね。
一方で天然水系は甘みが適度に抑えられてる感じでしたね。
最後に渋みですが、水道水が渋い結果でした。
甘みが無い分際立ったのでしょうか。
天然水系は適度に苦味もあるという感じでちょうどいい感じです。
そしてアルカリイオンの水は渋みをほとんど感じませんでした。
ということで各項目出揃ったところで、最終順位の発表です!!
↓こんな結果でした。

映えある1位は2人とも一致で「アルカリイオンの水」でした!
香りと甘みが豊かですし、渋みが抑えられていて口当たりも柔らかく美味しかったですね~!
そして2、3位は「サントリーの天然水」と「水彩の森」でした!
とても味のバランスがよく、甘みも渋みもあってお茶本来の味を楽しめます。
そして順位が低かったものは「水道水」「evian」「ウィルキンソン」でした。
やっぱり美味しいお茶を飲んでしまうと、これらは美味しくないと言わざるを得ないですね。
なんというかお茶が薄かったり変な味がしたりするんですよねー。
以上が結果発表でした。
3.考察
まず、硬度やpHがお茶の風味に与える影響を調べてみました。
下記は「舞妓の茶本舗」さんのサイトから引っ張ってきたものです。
【硬度とお茶の風味の関係】

【pHとお茶の風味の関係】

これを見ると、やはり一般的な天然水が硬度、pH共にお茶に適していることがわかります。
これは他のサイトを見ても同じようなことが書いてありましたし、実際飲んでみて美味しかったので納得です。
ではなぜ、「水道水」や「evian」は美味しくなく、「アルカリイオンの水」は美味しかったのか。
まず「水道水」ですが、硬度、pH共に問題ないように見えます。
それでも美味しくない原因は、水のカルキ臭をはじめとして、様々な配管や貯蔵を経ることによる水質の劣化と考えます。
「水道水」はペットボトルに入っているわけではないので、我々の口に届くまでに劣化してしまいます。そして劣化した水の風味がお茶の風味を邪魔していると推測します。
そもそもお茶ってほとんど水ですからね。水の影響をもろに受けますよね。
次に「evian」ですが、非常に硬度が高いのが特徴です。
硬度が高いということは、含有するミネラル成分、主にカルシウムやマグネシウムが多いことを示します。
これらのミネラル分はお茶の苦味や渋み成分であるカフェインやカテキンと反応し、味を淡白にして香りをも減少させ、色も褐色に変化させます。(参考:お茶百科)
これが味が薄く変な味がするという原因だったんですね。で、写真録り忘れちゃったんですが、確かに「evian」のお茶だけ色が茶色っぽくて変だったんですよ。
「evian」のお茶、おすすめしないです。(反対意見のブログもありました。)
最後に「アルカリイオンの水」の水です。
これがなぜ甘く美味しく感じたのか、正直ちょっとわかりませんでした。
水の特徴はpHが高いということです。
pHが高いとカテキンなどのお茶の成分は良く抽出されるようになるようです。
(参考:アルカリイオン水の緑茶への利用)
とすればカテキン等が多くなり逆に渋みが増してしまいます。
これは上のpHとお茶の風味で示した内容と一致します。
しかし上記の参考文献では確かにカテキンは増えているが、試飲した被験者は「甘い」という人が多いという結果を載せていました。不思議です。
ならば甘みを左右する糖やアミノ酸の成分も一緒に増えているからでは?と調べてみたのですが、これらは水の種類によって抽出量はあまり変化しないようです。(参考:水の硬度が緑茶浸出液に及ぼす影響)
う~ん。よく分からなくなってきました。pHが変わるとカテキンは異性体の割合が変化するようですが、そこまで味が変わるわけではなさそうです。
となると、そもそもの水の味でしょうか。
「アルカリイオン水、甘い」で検索するといくつか記事が出てきて、「まろやかで口当たりがいい」という意見が散見され、事実飲んでみるとそうです。
前述した通り、お茶のほとんどは水ですから、水の味がダイレクトに効いたのかもしれません。
そもそも被験者2人の実験で味覚という評価をしている以上、評価の信頼性は足りていませんから、ここまでしか言えなさそうです。
4.まとめ
下記にまとめます。
「アルカリイオンの水」は甘みと香りが引き立って一番美味しかった!
「天然水」は風味のバランスがよく、渋み苦味も感じたい人におすすめ!
硬度が高い水は淡白な味になる。
今回の実験で水によってお茶の味は確実に変わるということがわかりました。
人によって好みはあると思うので、みなさんも是非ベストな水を探してみてください!
それでは!